正圧とは?

コンピュータケースは通常、多くのケースファンを備えており、あるものは排気、他のものは給気に設計されています。給気ファンの総合的な気流が排気より大きいときに、ケースに正圧が生成されます。逆に、排気の気流が給気より大きいときに、負圧が生成されます。
ケースにおける気流への正圧・負圧の影響?
正圧および負圧の間の主要な差は、通気口と様々な間隙に対する影響です。


この写真は付加的な通気口がケースファンによってふさがれていない現在流通する高性能ケースの一例です。これらの通気はケースに存在する空気圧が正圧か負圧かによって排気か給気のいずれかになります。


*ケース内の気流の通り道として機能できるのは専用通気口だけでなく、写真に示されるような外側の隙間も影響を与えます。

正圧を有する利点:

利点1: ほこりの減少
 現在の新しいモデルのケースには、ケースにほこりがたまるのを抑えるため、ファンフィルタを備えた物があります。ケースに正圧があるなら、事実上ほこりをカットするフィルタを必要とするのは給気ファンのみです。
図は、正圧の存在するケースが、フィルタなしの通気口と隙間から空気が外に漏れるので、給気ファンにフィルタを使用するだけでほこりを防ぐことができることを示しています。 他方、負圧の存在するケースは、外気からフィルタなしの通気があることを示しています。そして、ファンフィルタが主要な給気ファンにのみ設置される状態では、ほこりがケースの隙間から容易に入り込みます。
ほこりを防止するケースを設計する際に正圧を使用する考えはクリーンルームの概念から来ています。クリーンルームはハイテク、医療、食品加工業にしばしば使用されます。すべてのクリーンルームは、それらのレベルとサイズにかかわらず、ほこりが部屋に入るのを防ぐために正圧環境を維持するよう建設されています。

利点2: グラフィックスカードクーラーの効率の最大化
左: 部分的に密封されたグラフィックスカード      右: 完全に密封されたグラフィックスカードクーラー

   現在、すべてのオリジナルのグラフィックスカードクーラー(カスタムでない)が、加熱された空気がケースに逆流するのを防ぐよう、後部に向かって排気するように設計されています。
部分的に密封されたグラフィックスカードクーラー:
図A:加熱された空気の一部はケースから排出され、他はケースに残ります。

図A-1: 負圧ケースでは、排出されたはずの加熱された空気が付近のケース開口部からまた入り込んでケース温度を上げるおそれがあります。

図A-2: 正圧ケースでは、グラフィックスカードからの加熱された空気全部がケースから排出され、総合的な温度を低く保ちます
完全に密封されたグラフィックスカードクーラー:
図B: 完全に密封されたグラフィックスカードでは、加熱された空気をケース内に排出しませんが、クーラーのファンはケースにおける圧力の影響を受けます

図B-1: 負圧ケースでは、グラフィックスカード排気口を含むケースの開口部すべてから外部からの空気がケースに入り込もうとします。その結果、グラフィックスカードクーラーのファンは空気を排出するのに余分の出力が必要とされ、効率が下がりノイズが大きくなります。

図B-2: 正圧ケースでは、空気はすべての開口部とファンを通してケースから排出されます。その結果、ケースから空気を排出させるように設計されているグラフィックスカードクーラーのファンは増強された気流と、より少ない雑音で、より効率的に動作します。

2007年にリリースされたSugo SG03および2008年にリリースされたFortress FT01の両方は、正圧設計のあるケースの例です。ハイエンドグラフィックスカードおよびフィルタを最適にサポートすることで、ほこりを防ぎ、より長い製品寿命を実現します。